文化・芸術

2018年2月27日 (火)

南方熊楠のパワーはスゴイ!

180223dscn0320 上野の国立科学博物館へ、南方熊楠生誕150周年記念企画展南方熊楠-100年早かった智の人- を見に行ってきました。

粘菌の研究者として、鎮守の森を伐採する神社合祀令への反対運動をした人として、知ったのは、いつのことだったか。
今回、膨大な標本と古今東西ありとあらゆる文献からの筆写ノート・抜書(ぬきがき)をみて、あらためて、そのパワフルな活動に驚かされた。

180223dscn0314 熊楠の活動は、博物学にとどまらず人文科学など多岐にわたっていて、寄稿した雑誌の表紙を並べると、その興味関心の拡がりは広範囲におよんでいる。
この人のアタマのなかは、いったいどうなっていたのかと不思議に思う。
展示の案内文に、

“熊楠の頭の中をのぞく旅”に誘います。
とあるのは、ウマイなぁと思う。

以前に、ワタリウムで見た「クマグスの森 南方熊楠の見た夢」
でも、採集した菌類標本と記録や絵を描きこんだ「菌類図譜」のボリュームに圧倒されたけれど。

Dscn0321 そのときに買った、水木しげるさん著『猫楠 南方熊楠の生涯』を読むと、並外れた奇人・変人であったよう。

ほとんど論文を発表していないために、研究者として評価されなかった熊楠は、近年になって、大量の資料を収集・蓄積し、操作・処理した「情報提供者」として評価されるようになったのだとか。

ともあれ、稀代の変人であり、智の巨人、南方熊楠を感じられる展示。3/4(日)までと残りわずかですが、お薦めです。
同時開催の「地衣類-藻類と共生した菌類たち-
も、きれいな地衣類の標本をぜひ見てみてください。

☆『街なかの地衣類ハンドブック』も、どうぞ。

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2016年2月 6日 (土)

ヒデヨシがいっぱい!

「ますむらひろし」さんって、知っていますか?
アタゴオルという不思議な異世界を舞台とした漫画が人気の漫画家さんです。

宮沢賢治の童話作品の漫画、アニメーション映画『銀河鉄道の夜』(杉井ギサブロー監督)の漫画原作者と言えば、ご存知の方も多いと思います。
“きょうりゅうや”でも、毎年取り扱っている「アタゴオル」カレンダーが大好評。

「アタゴオル」の世界と北斎の浮世絵が合体した「アタゴオル×北斎」カレンダーは、いつから始まったのだったか。

今日、八王子市夢美術館ではじまった「ますむらひろしの北斎展」図録によれば、この「アタゴオル×北斎」企画は、「2005年から2013年にかけて情報誌「王様手帖」(アド・サークル発行)に掲載されたイラスト作品で52点が発表され、後に49点がカレンダーとしても制作され」たのだそう。

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この企画でカレンダーが何年か続いたときには、ちょっぴりアタゴオル世界を描いたものが恋しくなったりしたのですが、今回の展示で、制作裏話的な作者の北斎の浮世絵との取り組みを知って、あらためて興味深く北斎の視点、ますむらひろしさんの解釈に興味がわきました。

ご本人による「ギャラリートーク」と「サイン会」がある初日の今日、アタゴオル好きの友人と出かけたのですが、お話ししてくださる作品が見えないくらいの来場者で、会場はものすごい熱気でした。

会場には、もちろんアタゴオルを描いた原画も、作家の出身地・山形県米沢市市制100周年記念ポスター原画なども展示。見応え、読み応え(北斎浮世絵研究)じゅうぶんなので、じっくり時間をとって行かれることをおすすめします。

会期は、2016.2.6(土)- 2016.3.27(日)、会場案内はこちら

サインももらっちゃいました。
この横顔は、アタゴオルの人気者、でぶ猫ヒデヨシくんです。

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2015年3月19日 (木)

動物礼賛 双羊尊

Img_exhibition_doubutsu_2 1月、開催初日にいった根津美術館での「特別展 動物礼賛」。

未年にちなんで、羊をはじめとする動物モチーフを扱った絵画・工芸作品の展示。
なかでも、今回の目玉は、所蔵の「双羊尊」と大英博物館よりやってきたもうひとつの「双羊尊」。
どちらも中国のおそらく湖南省出土で、紀元前13~11世紀のもの。
現存するのは、この2点のみなのだそう。

想っていたよりも大きくて(高さ45.4cm)、似ているけれど、よく見ると正面から見た顔の雰囲気など、印象がずいぶんと異なる。
ほかにも、大きさやデザインが強烈な印象の青銅器がたくさんあって、気に入った青銅器の絵はがきを記念に買ってきました。

Dscn6904右は根津美術館の観覧券。
これ、しおりに使えてオシャレですね。

ところで、「双羊尊」ってなんか見たことがあるような気がしていたのが、なんだったのか思い出しました。
子どものころに夢中で読んだ『ドリトル先生ものがたり』シリーズに出てくる「オシツオサレツ」。

これ2011年に出た新訳では、「ボクコチキミアチ」になっているとか。
いまの子どもたちには理解しづらい古臭い言い回しもあるので、新訳のよさもあるでしょうが、私には慣れ親しんだ「オシツオサレツ」のほうがしっくりきますね。

初めて自分の犬に名前をつけるときに、犬の「ジップ」が言いづらいので、ジョン・ドリトル先生から「ジョン」と名付けたというくらい、私にとっては思い入れの強い本なんですよね。
ちなみに、愛犬は柴犬だったんですけど。

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2013年12月19日 (木)

駅伝とコスモスとバードカービング

10月半ば、立川にある昭和記念公園へ。

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ここのコスモスが見事だというのは、前から耳にして気になっていたので、期待しつつも「誇張もありかも?」と、ちょっと疑っていた。
初めて花の時季に行き会い、見渡す限り一面いろとりどりのコスモスにびっくり。これはすばらしい、きれい!

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131019訪れた目的のひとつは、正月恒例の箱根駅伝予選会の観戦。
これもまた初めてのことで、懸命に走る選手の姿と声援を送る熱気に圧倒される。
結果を知らせるボードの赤線以下は、正月の本大会に出場することができない。

131024dscn5175もうひとつの目的は、バードカービング展。
「鳥の工房 つばさ」さんの精巧な木彫は、いまにも動きだしそう。

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この日は、あいにくの雨。
雨にけぶるコスモスも、趣きがあってよかった。

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2013年9月27日 (金)

ネイチャーイラストレーター12人展

神保町の文房堂ギャラリーで、「自然の生命を描く ―ネイチャーイラストレーター12人展―」 をやっています。

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植物、鳥、魚、恐竜などなど、どれも見応えのある作品ばかり。
10/5(土)17:00まで開催。無料です。
いきもの好きな方には、特におすすめ。

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2013年8月 8日 (木)

東京って、おもしろい町だね。

「ロベール・クートラス展」を見に、久しぶりで六本木へ。(6/28)
会場のギャラリーSUがある建物「
和朗フラット4号館」に興味をひかれたもので。
高層ビルの立ち並ぶ都会を強烈な陽射しにうろうろと道を間違えながら、大きな道路から一本路地に入ると、そこは、いきなり落ち着いた住宅街。

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目指すギャラリーは、とても小さいものの、内部はとてもステキ。
1936年(昭和11年)前後に建てられた、木造・洋館造りのアパートが、こんなにモダンだとは、期待していた以上だった。

さらに、「ロベール・クートラス」も、想っていたよりもずっとよかった。
後日、作品集『僕の夜 Mes Nuits』もチェックしました。Sさん、今回も
おもしろい作家さんを教えてもらい、ありがとう。

このあと、「へんないきもの展4」へと、千駄木にあるフリュウ・ギャラリーにも足を延ばす。
なかなかにユニークないきもの作品があったけれど、せっかくの広いギャラリーに対して、出展作品数が足らず、ちょっとがらんとしてしまっていたのが、もったいない。

130628dscn4702ギャラリーから日暮里駅まで、Sさんとお散歩がてら歩くと、ちょっと目につく建物。
入口のひさしのところに、こんなものが。⇒

これ、フンコロガシですね。
閉まっていて、内部はどうなっているのかと思ったら、ファーブル昆虫館
「虫の詩人の館」で土日のみ開いているのだそう。館長は、奥本大三郎さん。
夏休みの今ごろは、きっと賑わっていることでしょう。

ぷらぷら歩いていると、東京っていいうのは、おもしろい町ですね。

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2010年3月29日 (月)

絵を描くこころ

きのうで終わってしまいましたが、染色「絵更紗」と野鳥の「イラスト」の展示会、すばらしかったです。

Photo案内ハガキの作品、花曼荼羅は、その微妙な色合いを3種類の色だけを使って描いているとは想えないみごとなものでした。

絵本で見ていた絵も原画でみると、印象が違いました。
はっぱのあなの表紙原画では、印刷に適さない色があるそうで、その色との対比で、生き生きとした葉っぱの緑がよりいっそう鮮やかな感じでした。

野うさぎ、ふくろうのひな、エナガ、といったふわふわとしたかわいらしい絵画のなかでは、異彩を放っていたのが、「キジ ー 死体スケッチ」。

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足のケヅメ、腰の羽色など、図鑑や写真といった資料を見ても確認しづらい部分を詳細に描き込んであり、思わず息を止めて見入ってしまう。
キジの羽の形は、色は、姿は、どうなっているのかを「知りたい!」という気持ちが伝わってきます。
野外での生き生きとしたリアルな命ある生きものを描けるのも、対象物をよく見て知ろうとする画家の「好奇心」の強さがあるからでしょうね。

なによりも「描きたい!」という思いが、画家を突き動かすのかもしれません。
次に、作品を見る機会がいまから楽しみです。

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2010年3月12日 (金)

染色「絵更紗」と野鳥の「イラスト」

いきものつながりアート展」のなかま、大田黒摩利さんが、お母さまとの母娘展を開きます。
会期中の数日ほど、私も会場にてお手使いの予定。
いただいたハガキを見て、いまから楽しみです。
ぜひ、足をお運びください。

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下田忠恵・大田黒摩利  母娘展

 母、染色「絵更紗」作品 額、掛け軸、屏風など
 娘 野鳥を中心としたイラスト、絵本原画など約40点

日時 2010年3月22日(月)~28(日)
       
      11:00~18:00
      *22日(月)14:00から  最終日15:00まで

場所 ギャラリーくぼた
   中央区京橋2-7-11
   ℡03-3563-0005
 

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2010年2月26日 (金)

アート驚く、カメレオン

もう終わってしまったのだけど、「山本冬彦コレクション展」で、気に入った作品をみつけた。
富田菜摘さんという作家の「みなみ」という作品。
画像は、こちらをどうぞ。

胴体は、ドロップの缶でできていて、長い舌はゼンマイで、丸まった先には虫を捕えているあたりは、なかなかよくできている。そう、これはカメレオン。
ほかにも、ゾウガメ、ヤモリ、サカナなどの生きもの作品があるようだ。

これらは、いわゆる廃品を使って作られている。
傘だったり、自転車、缶飲料、瓶のフタ、ボールペン、フォーク、ハブラシといった、元の役割を終えたものたち。

廃材(いわば、ごみとして捨てられるかもしれなかったもの)を材料にしている点のオモシロサというよりも、できあがった作品のパーツとしての、その色や形の「はまり具合」がスゴイ、と思った。

今夜8時からの「BS熱中夜話」というテレビ番組にて、作品が紹介されるらしい。
この作家の展示会、ぜひ行ってみたい。

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2009年8月19日 (水)

「熊田千佳慕展」

99歳の細密画家 熊田千佳慕(くまだちかぼ)展に、行ってきました。

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昆虫や植物などを描いた絵は精緻な描写で、みごとでした。
地中に伸びる根の細かいヒゲ1本1本まで、蝶の鱗粉も、しおれた葉にいたるまで丁寧に描かれ、絵の中の生きものたちは、活き活きと魅力的です。

じっと見ていると、描かれた空を飛ぶカブトムシの羽音が聞こえてくるかのような気がします。

東京での開催中に突然の訃報が入り、会場の作家プロフィール欄に急遽書き加えられているのが残念でした。
銀座松屋での開催は24日(月)までですが、今後全国各地で開催される予定があるようです。

会場のひとつ下の階でやっていた、橋寛憲針金造形作品展「夏にとぶ」という展示も、思いがけずおもしろかったです。
ステンレスの針金という硬質な素材を使ってつくられた、クモやカエル、スローロリスなどが、その生きものの特徴を実にリアルに再現していて、驚きでした。

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